野球飯 VOL.21~24

VOl.24

猛暑がずっと続き、疲労がたまりやすい時期になりました。
今回は夏バテ防止、疲労回復に効果がある「酢」をみてみましょう。
★酢の効果★

野球は9回までの長丁場で2時間以上かかる持久力のいるスポーツです。さらに、走る、打つ、投げるなど瞬発力も必要で全身の筋肉を使うスポーツです。
選手は毎日、朝練から始まりナイター練習もあり疲労が蓄積し回復する暇もないほどです。
そんな激しい野球の疲労回復に酢は大活躍です。
酢を摂取すると早い疲労回復とエネルギーの「再補充化」につながり、食欲増進やストレス緩和荷もつながります。
また、怪我からの回復力と治癒力UPにも酢は効果があります。
★クエン酸効果★
酢は身体造りから作用するといわれています。
身体を動かすエネルギーは摂取した栄養を酸素の力を利用して燃焼させることでつくられます。
ところが激しい運動でエネルギーを大量に消費したり、栄養のバランスが崩れるとエネルギーの不完全燃焼で体内に乳酸が蓄積されていきます。乳酸が許容量を超えると「疲労」や「だるさ」として体に影響が出てきます。
そこで活躍するのが酢です。

酢の主成分である酢酸とクエン酸が体内に蓄積された乳酸を、二酸化炭素と水に素早く分解し、スムーズに燃焼することで乳酸を軽減し疲労を回復します。
さらに酸性に傾いた血液を正常なアルカリ性へと戻してくれます。
この作用を「クエン酸サイクル」と呼び、酢が疲労回復にいいといわれる作用の理由です。 疲労回復のため大量に飲めば早く回復するとはいえません。
酢は一日に大さじ1~2杯(15~30ml)が目安になります。
酢を原液で飲用すると消化器官に炎症を起こすことがあるので、原液での飲用は避けましょう。
一日のどこかで酢の物やマリネ、酢の入った飲み物を摂取するだけでも効果は得られます。
自宅で酢のドリンクを作るときはリンゴ酢が一番飲みやすいでしょう。いろいろと試して、自分の好みの酢を見つけるのも楽しいですよね。
また、酢の効果の方を重視したいならば黒酢がおすすめです。
黒酢は酢のなかでもクエン酸を多く含みます。

スーパーでもいろいろな酢の入ったドリンクが手軽に販売されています。
酢を飲むことに抵抗がある摂取は最近はクエン酸を配合した清涼飲料水も多く発売されているので、試してみてもいいでしょう。
★一緒に摂取すると効果的なもの★


酢は糖質と一緒に摂取すると「エネルギー再充填作用」が高まります。
「エネルギーの再充填作用」とは、人間が活動するためのエネルギー源になるグリコーゲンが必要になります。
グリコーゲンは糖質が体内で変化してできる物質で筋肉や肝臓に蓄積し、急激な運動を行うときのエネルギー源や空腹時の血糖維持に利用されます。
このグリコーゲンが不足すると身体が疲れやすくなり脳の動きも鈍くなります。
そこで酢が活躍します。酢と糖質を一緒に飲むとエネルギーの再充填作用が早まり、身体の素早い疲労回復につながります。
また、酢と糖質を一緒に摂取することで糖質の吸収が穏やかになります。食トレでもお伝えしている、急に糖分を摂取するとインスリンが急激に分泌され、低血糖状態になる「インスリンショック」を軽減し、身体への負荷の軽減にもつながります。
★食欲増進★
夏場は暑くて、練習での疲労もなかなか改善せず食欲がなくなります。
酢を効かせた料理は食欲を促進します。
酢の香りや味わいは鼻腔を刺激し唾液分泌を促す効果があり、委を食事摂取スタンバイ状態に導くことで食欲をUPさせます。
★まさかの快眠UP★
近年の研究では酢にリラックス効果があるといわれています。
酢の酸っぱさの元である酢酸には身体をリラックスさせる「副腎皮質ホルモン」の分泌を高める作用があることがわかっています。
夕ご飯のときに酢の物やポン酢を使った料理を食べると快眠につながります。
また、酢と牛乳を一緒に飲むことでカルシウムの吸収率が高まり骨が強くなる、イライラ防止にもつながります。
夕食で酢を使った料理を出すことで食トレでお伝えしている、ハイパフォーマンス睡眠に繋がります。
★食べやすい、簡単★
酢の物は手軽に野菜と酢を摂取できます。
マリネでは魚を入れると一緒にたんぱく質摂取も可能になりますよね。

ポン酢はこの時期にさっぱりと冷しゃぶで使うと豚肉に多く含まれるビタミンBにも疲労回復効果があり、たんぱく質も一緒に摂取できます。
猪谷家では、餃子はポン酢とラー油で食べます。
ポン酢はいろいろなものにかけたり、炒め物や焼き魚にも合うのでぜひ積極的に取り入れてみてください。
酢の効果でこの夏場を元気に乗り切り、選手には全力でのプレーを期待します。

VOl.23

先日は富山ヤングさんで食トレのお話をさせていただきました。

保護者の方はもちろん選手からも積極的な質問が出て、モチベーションや食事に関する意識の高さに驚きました。

そのなかで食べるタイミング「ゴールデンタイム」と食べる内容「糖質+たんぱく質+ビタミンC」のお話をしたところ、たんぱく質の摂取がなかなか難しい!ちょこちょこ食べのおすすめのたんぱく質はありますか?など「ちょこちょこたんぱく質摂取」についての質問が多くありました。

今回は、適切なたんぱく質の量と「ちょこちょこお助けタンパク質」についておさらいしてみましょう。

★たんぱく質はなぜ必要なの??★

毎回の野球飯の講義でも特に強調してお伝えしているので、復習になりますが、たんぱく質は「骨や筋肉など身体を作るもと」になる栄養素です。

たんぱく質が十分に摂取されなければ、せっかく筋力トレーニングで筋肉を破壊しハンプアップしようとしているのに修復できず、破壊されたままになり逆に筋肉量は減ってしまいます。

また、近年では骨を伸ばす=身長を伸ばすにも、骨の成長や修復にたんぱく質が必要なことがわかり、骨の成長にもたんぱく質は必須アイテムと言われています。

★たんぱく質に必要摂取量は??★

これも毎回の野球飯で強調してお伝えしている内容の一つで、皆さんにはおなじみのフレーズになってきているのではないでしょうか。

たんぱく質は体重×1.7~2.0gが必要摂取量と言われています。スポーツを行う選手たちに体重×2.0gの摂取を推奨しています。

例えば、体重=60㎏の選手ならば、体重:60㎏×たんぱく質:2.0g=120gのたんぱく質が必要になります。 たんぱく質は摂取しすぎると、糖質と同じエネルギーに変換されるので、摂取量を大きく上回るとエネルギーとなり、さらに過剰な場合は脂肪として蓄積されます。

★たんぱく質の含有量を大まかに覚えると便利★

たんぱく質の1日の必要摂取量はわかりましたね。

では、各食品にどのくらいの量が含まれているか、大まかに理解していると食品を選んだり摂取量を考えるときに役立ちます。

*肉や魚*

肉はハンバーグ1個分=30gほど(分量にもよります)、魚に切り身1切れ=20gほどになります。

肉は赤身の肉の方が同じ分量でもたんぱく質量は多くなります。

魚の場合も、マグロやカツオなど回遊魚の方が日々筋肉を使用しているため、たんぱく質量が白身魚よりも多く含まれます。

迷ったときや同じ分量でも効率よく摂取したいときは、「赤いもの」を選ぶようにすると間違いないです。

*お助け食材*

肉や魚が苦手だったり、なかなか量が摂取できない場合は、「お助け食材」の活用をお勧めします。

最近はたんぱく質摂取を勧めるフレーズをよく聞くようになりました。サラダチキンやプロテインバーなどたんぱく質量も明記され、たいてい10~15gと1食に必要なタンパク質摂取ができるものが主流です。

プロテインバーやプロテインドリンクもいろいろな味があり手軽に15gのたんぱく質摂取ができます。

主食にはなかなかなりませんが、いろいろなものに追加することが可能で手軽にたんぱく質量を稼ぐことができる食材がたくさんあります。

*たまご*

何回か前の野球飯でも取り上げた完全栄養食品に近い「たまご」はなんにでも取り入れやすく、調理も簡単で冷蔵庫にたいていは常備されている、お助けたんぱく質食材の一つです。

たまご1個=6g前後のたんぱく質量で、毎食摂取すれば20g弱の摂取量になります。

*魚肉ソーセージ*

これもお助けたんぱく質食材の優れものの一つです。魚肉ソーセージ1本=7.5~8.0gのたんぱく質が摂取できます。

たまごと同様になんにでも取り入れやすく、さらにたまごと違って、これ一つで摂取することができます。また、常温で保存が可能で賞味期限も長いので助かります。おやつにも、練習の補助食品にもおすすめの食材です。

最近はプロテインを強化したプロテインソーセージも出ています。これも常温で可能なのでお弁当や補食にも最適です。

*納豆*

これはやや好き嫌いがあるかもしれませんが、納豆も1パック=7.5~8.0gのたんぱく質を含みます。

一緒に摂取すればご飯が進むし、発酵食品なので疲労回復効果も期待できます。

*ツナ・シーチキン*

これも選手たちが大好きな食材の一つだと思います。

ツナ缶1缶=10gのたんぱく質を含みます。

ツナもそのままマヨネーズとあえてご飯と摂取するとツナマヨで選手もご飯が進むでしょう。

炒め物や、先ほどのたまごと一緒に調理も楽にできます。

*コンビニもすごい*

お助けちょこちょこたんぱく質はコンビニにもたくさんあります。いろいろ試して飽きないようにするのも長く続けるこつかもしれません。

★困った時は食品の裏の表示を見てみる!★

最近の食品の後ろには必ず「栄養成分表示」がついています。

これを参考にすれば、たんぱく質の量は一目瞭然です。

エネルギー=カロリー量、そのあとにたんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウム=塩分量と続きます。そのあとはその食品に特化した成分が表記されます。

また、興味をもって見てみると意外な物に意外な栄養素がはいっていいることが発見できたりします。

★ただ、摂取しただけではダメ!!★

はじめにも記載しましたが、たんぱく質は必要量を超えて摂取すると、エネルギーや脂肪に変換されます。

練習や筋力トレーニングで筋肉組織を破壊し、修復をするときにたんぱく質を使って修復し筋肉がより肥大し大きく強い筋肉が作られることになります。

ただ、たんぱく質だけを摂取しても、肥満になるだけで筋肉は育ちません。

練習や筋力トレーニングの修復の時にたんぱく質を十分補給できてはじめて、強く大きな筋肉ができるのです。

たんぱく質摂取だけでは、筋肉は成長しない、練習や筋力トレーニングをしてこそのたんぱく質摂取ということは忘れないでください。

★タイミング:ゴールデンタイムを逃すな★

練習やトレーニングをせずにプロテインだけ飲んでも、筋肉にはなりません。練習やトレーニングでの筋肉破壊後の修復にプロテインは有効なので、ぜひゴールデンタイムの練習やトレーニング終了後の20分以内に糖質+たんぱく質+ビタミンCの摂取を心がけると効果的です。

タイムを逃すな★ 練習やトレーニングをせずにプロテインだけ飲んでも、筋肉にはなりません。練習やトレーニングでの筋肉破壊後の修復にプロテインは有効なので、ぜひゴールデンタイムの練習やトレーニング終了後の20分以内に糖質+たんぱく質+ビタミンCの摂取を心がけると効果的です。

VOl.22

高岡・富山ヤングでは毎年、野球肘検診を行っています。
ここ数年はコロナ感染の影響もあり、開催は延期されていましたが、今年は3年ぶりに開催されます。
今回は「野球肘」についておさらいをしましょう。
★「野球肘」とは・・・★
「野球肘」とは、投球スポーツによっておこる「肘の障害」です。
肘の「外側」「内側」「後側」におこります。
子どもの骨は未熟で発育途上のため、弱く傷つきやすく、障害が起こります。
好発年齢は身長が伸びる、10~12歳に発生しやすく、注意が必要です。
ヤング所属の中学生も、身長が伸びている発達途中の選手は注意が必要です。
また、身長が伸び止まっても、スピードボールや変化球を投げる場合は、肘に負担がかかるので注意が必要です。

★一番多い、「内側」の障害
肘の「内側上顆」という部分の障害です。
内側の靭帯が骨についているところが、繰り返し投球で引っ張られ、骨や軟骨に傷がつきます。
野球肘の中でもっとも発生頻度が高く、10人に1~3人程度におこります。
高校生以上では、内側の靭帯を損傷することが多く、重症な場合は手術が必要になることもあります。

★軟骨がはがれる「外側」の障害
肘の外側の「小頭」という部分の障害です。
離断性骨軟骨炎とも呼ばれます。
発生頻度は、100人に1~3人程度です。
早期には痛みなどの症状がなく、痛みが出て軟骨が剥がれるまでに1~2年以上かかることから、本人も気づかずに投げ続けることになります。
初期に発見し、治療すれば完全に治癒します。

★肘の「後方」が障害される野球肘★
肘の「肘頭」という部分の障害です。
小中学生には好発せず、高校生以上で生じることが多いです。
投球動作ではボールリリースからフォロースルーの時の後側・内側に痛みが出ます。
肘を伸ばす時にも痛みがあり、肘が伸ばしにくくなります。

★早期発見と予防には・・・・・★
このように、野球肘には3つのパターンがあります。
どれも、一度痛みが出ると野球をお休みしたり、手術が必要になります。
そのため、①定期的なメンテナンス:整形外科でのエコーやMRIでの検査
     ②毎日のストレッチ
が早期発見と予防につながります。

★早期発見の定期的な診察と検査★
半年に1回、シーズン終了時とシーズン中の受診がお勧めです。
我が家では、シーズンOFFの冬休み中と、シーズン中の夏休みの年2回の定期受診を心がけています。
★毎日のケアも必須★
毎日のケアも大切です。
野球では肘以外にも、股関節や肩など体の柔軟性が怪我や障害を防ぐ基本です。
毎日のストレッチは、長く楽しく野球を続けるために必要不可欠です。
★ストレッチ動画の紹介★
「公立南砺中央病院」のホームページに「スポーツを行う選手のためのストレッチ動画」を載せています。
*公立南砺中央病院→患者様へのご案内→ストレッチ動画*
https://www.youtube.com/embed/2VkppNbDw2U
お風呂上りや、毎日の寝る前にぜひ動画を見て実践してみてください。
★「関節疲労回復デザート」コラーゲンとビタミンCとカルシウムの摂取★

食事の面では、コラーゲンをビタミンCと一緒に摂取することで、腱や関節を作るコラーゲンの合成を促進し、関節の怪我の回復を早めます。
コラーゲンと言えば、鳥皮や鳥手羽先、牛筋肉などちょっと苦手な選手も多いと思います。
意外にも「ゼラチン」はコラーゲンでできています。
ゼラチンは動物の皮膚や骨、腱などの結合成分に熱を加えて抽出しコラーゲンを多く含んでいます。
選手にはゼリーやマシュマロ(←マシュマロもゼラチンで作られます)のほうが食べやすいと思います。
そこにフルーツでビタミンCを、ヨーグルトでカルシウムを補えば、「関節疲労回復デザート」になります★

VOl.21

9月になっても暑い日が続きましたね。朝晩は肌寒い日もあり、気温差から体調を崩しやすくなるので、注意が必要になります。
選手にとっては、練習しやすい気持ちの良いシーズンです。今は残りの試合で成績を残すためにしっかりと頑張ってほしいです。
良いプレーをするには、栄養補給のキーとなるお弁当は大切です。保護者の方からもお弁当についての質問はかなり聞かれます。今回はお弁当について、考えてみましょう。
★お弁当の量★
毎回の野球飯でもお伝えしているように、中学生の野球選手は毎日3000㎉の摂取が必要になります。
3食で800㎉と午前と午後の補食2回で600㎉の計算がベースになります。
そう考えると、お弁当=800㎉、試合前後に600㎉の計算になります。

お弁当で800㎉を摂ろうとするとお弁当箱の容量は850㎖以上のものが必要になります。
ごはんのお茶碗1杯=150g=250kcalになります。850㎖前後のお弁当箱ならばだいたい1合ほどの容量なので600~650kcalのエネルギー摂取ができます。
食が進まない、もっとカロリーUPをとなると、選手が好きなチャーハンやオムライスなど具材を混ぜ込み、味を濃くすることで食欲は進みます。
また、そぼろや丼ぶり風のON THEライスをすることでごはんも進み、副菜分の栄養も摂取することができます。
★お弁当プラスの捕食★
このお弁当に追加で補食として300kcal×2回の補食を摂取します。補食は空腹になる前に摂取し、空腹の時間をなくすよに心がけることが大切です。空腹と感じた時点ではすでに、体内では糖分不足=エネルギー不足状態で、筋肉を分解しエネルギーを得ている状態になっています。せっかくの筋肉が分解されてしまってはどうしようもないですよね。

補食の内容はもうみなさんのなかに定着したとおもいます(笑)が、毎回の糖質+タンパク質+ビタミンです。
おにぎりの場合は、お米=糖質、具材の鮭=タンパク質、オレンジジュース=ビタミンになります。サンドイッチならば、パン=糖質、具材のハムやチーズ=タンパク質、レタスやキュウリ=ビタミンでしたね。
これで補食1回=300kcalなのでコンビニおにぎりならば2個、コンビニサンドイッチなら1パック摂取で達成になります。
★お弁当の比率★
お弁当の比率は、主食:主菜:副菜=2:1:1の割合になります。

比率は、普段の食事と同じように考えます。
主菜にはタンパク質のメインの食材を、副菜にはビタミンなど野菜を中心のメニューを入れていきます。
一日練習の日は消費カロリーが多くなるので、主菜にタンパク質のメインのおかず、副菜には野菜と糖質をいれたおかずにチェンジした「ダブル炭水化物」をお勧めします。これでおかずからも糖質でのエネルギー源を稼ぐと糖質切れにならずに済みます。
内容的には、焼きそばやお好み焼き、スパゲティーになります。麺や小麦粉の糖質に加え野菜を使うおかずを追加します。
どうしても野菜が苦手で、、、暑くて肉が進まない、、、疲労や暑さでお弁当が進まないことはよくありますよね。
そんな時は、第一に糖質切れにならないことを考え、選手が好む先にあげたON THEライスなどで摂取を進めます。ビタミンやタンパク質は朝と夕の食事で不足分をカバーすればOKなので、お弁当はあまり気を張らず、選手が摂取できそうな糖質は必須、タンパク質が2番、できれば野菜ぐらいに考えると作る方も楽になりますよね。
基本はおいしく、楽しく摂取することを忘れないで、糖質切れにならなければ、私はOKなぐらいで考えています。
★食べるのは選手、選手と相談も必要★
どんなに頑張って作っても、食べるのは選手です。お弁当の摂取状況から、いろいろなことがわかります。
残してきたものがあれば、選手に聞いてみることは大切です。純粋に食べる時間がなかった、量が多い、嫌いなもの、暑くて食べられない、プレーに失敗し食欲減退……残すにはいろいろな理由があります。
猪谷家の長男、チャーハンが中学からの定番野球弁当の内容でした。冬場のある時から残してくるようになり聞くと「飽きた」と「油が辛いことがある」と。寒くなると冷たいチャーハンになり油が固まったような油感を強く感じますよね。「敏感」と思いながらも納得でした。
ミートボールは「ミートする」にかけて入れるようにしてきました。ある時、残してきて理由を聞くと「前回ミートボールが無かったら打てた。だから今日は食べんかった」など珍回答もあります。
子供は子供なりにいろいろ考えたり感じたりしているんだなぁとお弁当からもわかる一面でした。
お弁当から意外な話を聞けることもあるので、みなさんも選手から聞いてみてください。

猪谷 栄
アスリート栄養学インストラクター・看護師
高校3年生と中学3年生の野球息子のママです。
まったく、興味のなかった野球でしたが、息子の応援から始まり「栄養や生活習慣で野球息子をサポートしたい!」という思いが高じて資格を取りました。
栄養や日々の生活での気になることを一緒に考えていきましょう。