10月 20

野球飯2(監修:猪谷栄様)

~ヤング先輩たちの生活から、中学の今からできることは…~


先日、高岡・富山ヤング第7回OB会が開催されました。
そこで、OBのみなさんに毎日の生活や捕食、体のメンテナンスについてアンケート調査を行いました。
★高校生はかなり、いそがしい…★

一日のタイムスケジュールからもわかるように、高校生の野球生活はかなりハードです。
中学とは違い、まず、通学に時間がかかります。
そして、授業の後の練習時間も19~20時、強豪校になると部活動のあとに自主練習を行い、21時ごろまでの練習を行っていることがわかりました。
練習時間も毎日3~4時間と、中学の部活動の2倍になります。

★睡眠は….★
睡眠時間も、アンケート結果からは、平均6時間20分
起床時間は、5時半~6時
就寝時間は、23時~0時
中学ではブラック部活動が話題となり、週2回部活動がお休みの日があります。高校は365日お休みがほとんどありません。
自宅での時間が少なく、朝早くに起きて通学し、練習、帰宅後も食事や入浴を済ませ就寝と、毎日がハードになります。宿題も通学の電車でやったりと中学の生活とは大きく変化します。

★食事も自分で考えて…★
中学ではお昼は給食で、バランスが取れた食事が提供されます。
高校生になると、お弁当や学食で自分で考えて食事内容を選ばなくてはいけません。
また、間食も自由なので、自分でエネルギー補給も考える必要があります。
アンケートからも、全員が何らかの捕食をお弁当の時間以外にも摂取していました。
捕食の平均摂取回数は、3回/日
捕食の内容は、ほぼ全員がおにぎりでした。
なかには、おにぎりに焼きそばや肉、プロテインと、栄養面も考えた内容もありました。

★限られた時間の中での疲労回復ができないと、ついていけない★
実際の高校生球児の生活は、多忙で時間がなく、かなりハードだということがわかりました。

睡眠や食事など体のベースがきちんと調整されないと、疲労回復はできません。
疲労が蓄積されたままでは、毎日の練習にもついていけない・集中力の低下・パフォーマンスの低下、さらには怪我のリスクも高くなります。
限られた時間で疲労の回復や体の修復はどうすればいいのでしょ?
今回は、すぐにチャレンジできる「睡眠」に着目します。

★手っ取り早い、急速疲労回復 「ハイパフォーマンス睡眠」★
「ハイパフォーマンス睡眠」=「無駄のない効率の良い睡眠」を実現するには、「寝る前の行動」がポイントになります。
それは、「心身ともにリラックスした状態」で眠りに入ることです。
「心身ともにリラックスした状態」ってどういうこと??ですよね。

★副交感神経>交感神経★

リラックスしている状態とは、副交感神経が優位になっている状態です。
副交感神経が優位になると、筋肉や神経を落ち着かせ、血管が拡張している状態になります。肺など呼吸に関わる臓器を筋肉が締め付けることがなくなるので呼吸は大きく・深くなります。
これが、体から力が抜けて緩んでいる状態のことです。
では、睡眠中にこの副交感神経優位にするときには、どんなことができるでしょう。

★簡単4つで、急速疲労回復★
①日ごろから姿勢をよくする
②深呼吸を意識する
③軽いストレッチを行う
④湯船に入る(寝る前60~90分前)

姿勢・深呼吸・ストレッチは、結局は呼吸を整えることにつながります。
人間は酸素なしでは生きていけません。呼吸によって酸素を取り込み、ヘモグロビンによって血流を通じて細胞に酸素を運び、生体のエネルギー物質ATPを生産します。
要は、酸素を十分に運べないとエネルギーが作られず、体の疲労は回復しません。

★急速疲労回復は、睡眠ホルモンを作る「トリプトファン」の朝食★
睡眠モードを促すホルモンは「メラトニン」です。メラトニンの分泌促進には「トリプトファン」の摂取が必須です。
「トリプトファン」の摂取には3つのポイントがあります。
①朝食に摂取することで夜のメラトニン生成を促す
②ビタミンB6を一緒に摂取する
③よく噛むことでセロトニンを増やすことができる

★急速疲労回復+ハイパフォーマンス睡眠の朝ごはん★

★お好み焼きトースト+ヨーグルトでトリプトファン含有量★
卵:108㎎/個
豚肉:230㎎/100g・ビタミンBも摂取可能
ヨーグルト:47㎎/100ℊorプロセスチーズ:104㎎/36ℊ/1個
ちなみに…我が家では…
うちの次男君、お好み焼きトースト変則バージョンで、食パンをうどんにチェンジし、朝ごはんに「焼うどん」も大好きメニューです。

アスリート栄養学インストラクター・看護師
高校1年生と中学1年生の野球息子のママです。
まったく、興味のなかった野球でしたが、息子の応援から始まり「栄養や生活習慣で野球息子をサポートしたい!」という思いが高じて資格を取りました。
栄養や日々の生活での気になることを一緒に考えていきましょう。