「運動をして汗をかいた時には、お茶よりもスポーツドリンクを飲んだほうがいい!」と言われています。お店にはたくさんの種類のスポーツドリンクがありますよね。皆さんは何を基準に選びますか?私も、コストパフォーマンスがよいもの・子供の好きな味・成分表をみて買う!はかなりのハイレベルです。
ここ数年、地球の温暖化で夏は猛暑が続き、秋になっても気温の高い日が続きます。熱中症予防、パフォーマンスの向上、効果的な水分と栄養吸収を考えてみましょう。
★まずは、体の組成★
体内の水分量は60%が水分です。「喉が渇いたな」と思ったら、すでに20%の水分が失われていると言われます。汗は99%が水分ですが、ナトリウム、カルシム、マグネシウム、電解質も含まれます。そのため、体液に近い組成のドリンクを補給することがよいのです。
★うまく補給できないと、熱中症や足がつることにつながる★
汗をかくと、水やお茶では水分は補給できても、ミネラルは補給できません。そのため、脱水症状が続き、熱中症を引き起こします。熱中症の症状は失われた水分量で、症状や重症度も違ってきます。
水分喪失率 | 症状 |
1% | 大量の発汗・のどの渇き |
2% | 強いのどの渇き・ぼんやりする・めまい・吐き気・尿量減少 |
3% | 汗が出なくなる ☚deadライン |
4% | 全身脱力・動きの鈍り・感情の不安定・イライラ・吐き気・眠気 |
6% | 手指の震え・ふらつき・頭痛・体温上昇・ |
8% | 幻覚・呼吸困難・めまい・言語不明瞭・精神錯乱 |
11~12% | 筋痙攣・失神・腎機能不全・平衡感覚異常 |
15~17% | 飲み込み困難・目の前が暗くなる・聴力低下 |
18% | 尿の生成中止 |
20% | 生命器機・死亡 |
水分喪失3%:汗が出なくなる ここがdeadラインです。
★効果的に吸収される組成★
「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」には、以下が奨励されています。 |
①5~15度にひやした水で |
②飲みやすい組成で |
③胃にたまりにくい組成で |
★アイソトニック・ハイポトニックと経口補水液★
スポーツドリンクには,アイソトニックとハイポトニックの2種類あります。それに加えて、脱水補正の経口補水液があります。
★アイソトニック★
アイソトニック=低張液 |
安静時の体液と同じ濃度や浸透圧で作られています。 |
体液に近い浸透圧のため、バランスよく吸収されます。 |
しかし、発汗によって体液が薄くなると吸収速度がおちるため、運動前や後に飲むことが効果的です。 |
塩分:0.1~0.2% |
糖質:4~6% |
商品名:アクエリアス・ポカリスエット・ダカラ |
足がつる選手は、アイソトニックでミネラル・アミノ酸・ビタミン入りのものを選択するとよいでしょう。
★ハイポトニック★
ハイポトニック=低張液 |
安静時の体液よりも低い浸透圧の飲料をさします。 |
塩分:0.1% |
糖質:2% |
どちらかといえば、経口補水液に近い濃度の飲料です。 |
発汗で体液が薄くなっているときは、腸管で早く吸収されるため、運動中や運動直後の水分補給に向いています。 |
糖分が少ないので、エネルギーが必要なときはアイソトニックと併用がお勧めです。 |
商品名:ヴァームウォーター・アミノバイタル |
★経口補水液★
経口補水液とは、塩分が0.3%程度と高めで糖質が2%と低めのものです。 |
多量の発汗でのどの渇きを感じ、水分喪失が1%となる脱水状態になったときに有効です。 |
塩分:0.3% |
糖質:2%前後 |
商品名:OS1・アクアソリタ |
今回は、スポーツドリンクの組成と効果的な飲用をお伝えしました。まだまだ、暑い日が続きます。効果的にスポーツドリンクを活用し、最大減のパフォーマンスにつなげましょう。
野球レシピ:待たせない&お手軽で栄養補給焼きそば
練習や試合から帰ると、疲れてなにもしたくなくなりますね。疲れたからこそ、失われたエネルギーや筋肉、疲労の回復にこそ、おいしいごはん!焼きそばは、フライパン一つできるラクチンメニューです。いつもの焼きそばに+αで、一気に練習後のスペシャルメニューになります。
いつもの焼きそばに…. |
糖質:失われたエネルギー補給に必須 |
POINT:ジャガイモを入れるとボリュームUPで糖質も補給 |
ソバ飯としてご飯を入れても、無理なく糖質増量摂取ができます |
タンパク質:破壊&疲労した筋肉補修 |
POINT:目玉焼きやソーセージを+αで簡単に増量できます。 |
チビッ子が大好きなチーズをかけてもタンパク補給になります。 |
ビタミン:疲労回復とタンパク質吸収に必須 |
POINT:豚肉に含まれるvitBは疲労回復に有名ですよね。 |
冷蔵庫にある野菜をなんでも入れて野菜も摂取 |
ホットプレートで、家族で今日の振り返りを楽しく食事中にするのも会話が増え、食欲増進と心の安らぎも得られますね。 |
アスリート栄養学インストラクター・看護師
高校1年生と中学1年生の野球息子のママです。まったく、興味のなかった野球でしたが、息子の応援から始まり「栄養や生活習慣で野球息子をサポートしたい!」という思いが高じて資格を取りました。栄養や日々の生活での気になることを一緒に考えていきましょう。