8月 09

野球飯19(監修:猪谷栄様)

高校野球の県代表も続々と決まり、強豪校の対戦が楽しみですね。
私は、各チームのユニフォームも興味津々で各高校の伝統を背負ったデザインやカラー、個性のあるユニフォームをチェックするのも楽しみで萌えます。
ヤングのユニフォームも長男の代からの貸与で背番号も兄弟で同じものをもらってくることがあり、本当に愛着があります。
野球のユニフォームは他の競技と違っていろいろなパーツや形があり、一目で野球とわかりますよね。
一つ一つのパーツにはきちんと意味があってのアイテムと形です。
今回は、ユニフォームの歴史とけが防止も絡めて見ていきたいと思います。
★野球ユニフォームの歴史★
野球ユニフォームは、各チームの特徴や個性を表しているもので、非常に大切な役割を果たしています。
選手にとっても、魅力的なデザインの野球ユニフォームを身につけることで、全体の士気を高め、勝ちたいという気持ちを強めることができます。
野球ユニフォームには、それぞれに歴史があります。
野球のユニフォームの歴史は、チームの事情、選手のタイプなど、さまざまな点が絡み合って作られてきました。
野球ユニフォームの起源となっているものとしては、諸説があります。

たとえば、南北戦争の時代に使用されていた軍服が起源だとも言われています。また、日本のニッカポッカが起源だという説もあります。
言うまでもなく、ユニフォームとしての機能を果たすためには、各チームの全ての選手が同じものを身につける必要がありますが、それは時代によって変化があり、現在のユニフォームの形になりました。
★基本は白色★
野球のユニフォームは元々白色が正式な野球ユニフォームとなっています。
ですから白色が多いのはある意味当然といえるのです。
しかしながら白色同士ですと敵と味方の区別が付きづらいです。
ですからホーム用には白を基調としてユニフォームを使用しビジター用には色つきのユニフォームを基調としているそうです。
日本のプロ野球は昔はグレーを基調としていましたがTV放送が始まるにつれて赤や青色や水色などが使用されるようになりました。
これは当時のTVは白黒でしたのでグレーだと濃淡がつぶれてしまいよく映らなかったからです。
そうこうしている内にTVはカラーになりました。
そしてそれに合わせるかのように野球ユニフォームの色もカラフルになっていきます。
現代では野球ユニフォームはメジャーリーグの影響を受けた派手な野球ユニフォームも出ています。
野球ユニフォームの色はその時代時代の理由によって変化しているのですね。
また昔の栄光の時代を彷彿とさせたいという理由で当時のユニフォームの色を復刻させることもあります。
このようにユニフォームのデザインと色は様々な理由で決まるようです。
元々白色が正式な野球ユニフォームですので相手との区別をつける意味でもホームは白色が基調でビジターが色つきを基調としているのは現代でも変わらないようです。
★各パーツの特徴と機能★
*上着とアンダーシャツ*
野球の上着には、汗を吸ったり、スライディング時の怪我防止の役割を果たします、夏になると薄くメッシュの素材のものもありますが、怪我のことを考えるとしっかりとした素材のものを着用することがおすすめです。
アンダーシャツには、汗を吸ったり、紫外線対策、体温調節や保温など体への負担を軽減する効果が期待できます。また、長袖・七分袖・半袖、ハイネックや丸首、素材もフィットするものからゆとりのあるものまで好みの物を選択することで、天候やポジションに合わせて調整が可能なアイテムです。野球のプレーを快適にするためには必須です。
*ストッキングとソックス*
ストッキングには足を保護する​意味があります。

伸縮性のある素材で作られているため、足をひきしめるサポーターの役割や、肌の露出を抑えて防傷防寒の機能を持ちます。足を使うプレーが多い野球では、動きを守ってくれるストッキングの着用はとても重要です。
ストッキングは、怪我を未然に防ぐために着用します。
厚手に作られているストッキングを履くことでアンダーソックスと合わせて2重で足を覆い、外傷に強くなります。野球は金属製のスパイクを履く球技でスライディングや相手選手との交錯と常に危険が伴うためストッキングの保護が重要です。
また、伸縮性に優れる素材と編み方で足の動きをアシストするサポーター効果があり、プレーの質向上に役立ちます。
野球は常に動くスポーツとは異なり急なストップ&ゴーを繰り返すので足の筋肉に負担がかかりやすいため肉離れのケアにも最適です。
*パンツ*
プロ野球選手の足元を注視すると、パンツの長さとストッキングの露出面積はさまざまです。
大きく見える方がクラシックスタイル、見えない履き方をするのがストレートスタイルでどちらでもメリットがあるため好みで履き方を検討できます。

クラシックスタイルとは、ユニフォームの裾を折り込み、ストッキングを露出させる履き方です。
足元回りを開放することで、涼しく動きやすい恰好となるため快適軽快なプレーができ、内野手に好まれます。
“ストレートスタイルは、ストッキングが隠れるようにパンツの裾を下ろして履くスタイルです。
上にユニフォームがくるためストッキングが汚れにくくなります。アンダーソックスとストッキングとの3重構造で足元の怪我の防止に最適で、激しいプレーが予想される塁手や保護を重視したい投手におすすめのスタイルです。”
*補強*
野球ユニフォームの破れてくる場所は、個人でだいたいが同じ場所だと思います。
お尻の部分は意外と練習などで破れたりしますし、試合の際に飛んで破くこともあります。
そしてユニフォームのパンツの右ひざも破れやすい場所です。
穴が開きかけている段階で補修をしなければそのままビリっと破れてしまいます。
スライディングをする際は地面には直接つくことはなくても、補修が必要になることもあります。
そして左ひざ。
左ひざはスライディングをした場合に軸足になってしまいますので、ぼろぼろになりやすいです。
補修をする場合には、パッドをつけると簡単に補修できます。また、事前にパッドをつけておけばパッド交換のみでの対応もできます。
補修が必要な場所はそれだけ、怪我につながりやすい場所になるのでしっかりとサポートしたいですね。
*ベルトと帽子*
野球ユニフォームを着る時に一緒に使用される物の1つにベルトがあります。
野球は激しい全身運動を伴うスポーツであり、特にスライディングをする時にはベルトを着けていないとずり落ちてしまう心配もあります。
“野球ユニフォームとしての帽子の役割は、頭を保護するためです。
野球ボールが飛んできたときに、頭を傷つけずに保護する役割を持っています。
その他には、チームへの帰属意識が挙げられます。
チームメイトと同じ野球ユニフォームや帽子を着用することで、仲間意識が高まり、野球に専念できる効果があります。”
野球ユニフォーム専門の店で販売している野球の帽子は2種類あります。
メジャー型と日本型です。
メジャー型は、前立ての部分が頭に沿って丸みを帯びているスタイルで、メジャーリーグの選手がよく使用しているスタイルです。
日本型は、前立ての裏に芯が入るスタイルで、正面が立っています。
高校野球の選手たちがこのスタイルを利用しています。

このように、野球のユニフォームにはそれぞれ怪我予防など意味のあるパーツで成り立っていると同時に、チーム意識を高める作用があるようです。
かっこよくユニフォームを着ているだけで強そうに見えますよね。
しっかりと自分に合ったサイズや素材を選択し正しく着ることで、自分のモチベーションを上げ、怪我を予防し、最高のプレイにつながればいいなと思います。

猪谷 栄
アスリート栄養学インストラクター・看護師
高校3年生と中学3年生の野球息子のママです。
まったく、興味のなかった野球でしたが、息子の応援から始まり「栄養や生活習慣で野球息子をサポートしたい!」という思いが高じて資格を取りました。
栄養や日々の生活での気になることを一緒に考えていきましょう。